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ボロボロの侵入者
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安心させようと頭を撫でる。
命が危険に晒されたことでユアの身体は半獣化している為、大型ネコ科動物の耳が手に触れた。
さらりとした柔らかい毛並み。
(犯したい………)
ロランは自分の頭の中をよぎった考えを振り払うように唇をかんだ。
(今日会ったばかりの奴に何を考えてるんだ……)
「取り敢えず、カナタを中に入れるが、大丈夫だな?」
「ああ。」
ユアの返事を待って部屋のロックを解除すると、直ぐにカナタが入ってきた。
ロランに預けられた小さな身体が強張るのが分かり、反射的にその身体を抱きしめる。
「やめろ。大丈夫だ。」
「あ、ああ……。」
ユアに止められて身体を離す。
自分から他人の身体に触れることなど、ここ数年はない事だった。
(俺は何を……?)
ロランの困惑を他所に、カナタはユアとロランに話しかけてくる。
「君がユアかな?具合はどう?」
「彼が止血をしてくれたおかげで、随分楽です。」
「それは良かった。でも、一応、足りていない分の血液を補うために、輸血をするよ?」
「わかりました。ありがとうございます。」
ロランが一人で悶々としているうちに話はまとまった。
先に輸血を行い、Ω用の抑制剤は、その後に投与するようだ。
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