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Ice-bound 5
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ポスッ「っ…!うぇ…??」
何かにぶつかった??
零奈の部屋から出て、診察室に戻ろうと戸を開いた魅冬は驚いて、気の抜けた声を出してしまう。
あの研修医が零奈の部屋の目の前に立っていたので、真正面からぶつかってしまったのだ。
「なにしてんの…そんな仁王立ちで。」
「何してんの…じゃないよ。お医者さんごっこといっても、やっていい事と悪いことがあるでしょ!」
「は…???????」
何を言ってる?この人は…お医者さんごっこ??????
どういうこと?
「まったく。いくら中学生でも、職業体験はそういう施設に許可を取ってしなきゃダメでしよ。ましてや、患者さんまで巻き込むなんて。」
そういうことか…って…。え?
「ちゅ…中学生!!??うちが!?」
「当たり前でしょ。」
研修医は、他に誰がいるんだ。というような顔で私を見てくる。
ちゅ…ちゅうがくせい…。
高校生に間違われることはよくあっても、中学生に間違われたのは、今までお年寄りだけなのに…
まさか、自分よりも若い研修医に中学生呼ばわりされるなんて…
傷つく。
そのおかげで得をすることも少なくは無いけど。
こんな若い研修医なんかに。
…イライラする。
「なに黙ってるの。少しは反省した?…もうしちゃダメだよ。ところで親御さんは?」
「…………。」
魅冬は顔を下に向けたまま動かない。
「大丈夫だよ。お母さん達には言わないから。どこから来たの?病院で迷子になっちゃったの?」
ブチッ「あんたねぇ!中学生?うちが中学生っち!!??そんなわけなかろ?バカじゃないと??それ以上ゆったら、あんたの研修停止を大学に申し付けちゃーけんね!分かっとーと!?」
ついに堪忍袋の緒が切れてしまった私は、研修医に怒鳴ってしまった。
「ごめん。高校生だった…?」
ブチブチッ「違う!うちは28歳!あんたより年上で、この❀✿病院の精神科医をしとーと!!!誰が中学生ね!」
私は自分のネームプレートを出来る限りその研修医の顔に近づけながら言った。
「はぇ…??28…歳?…僕より年上…?」
「何ね?なにか文句でもあると?まったく。中学生なんて。私はその歳を有に13歳もこしてるよ!ほらっなにか反論は?」
言いたいことをいって少し落ち着いた私は、ネームプレートを戻し、研修医を睨みつける。
「…」
研修医は、余程驚いたのか魅冬をじっと見たままうごかない。
「無いみたいね。二度と中学生呼ばわりしないで。」フンッ
すっきりした魅冬は、自分がいつの間にか方言を使っていることにも気づかず、白衣を翻し元の診察室に戻って行った。
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