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「プロローグ」2人の日常
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「お前って…顔だけはいいよな。」
こじらせまくった片思いの相手は、不意にそう呟いた。
「顔だけ?…中身は褒めてくれないの?」
小さな動揺は顔には出さず…
というか元々あんまり表情は変わらないのだけど
「中身はうーん…微妙。」
微妙…。
「…俺結構優しくしてるつもりなんだけど?」
嬉しくない答えについつい言葉に気持ちが宿る。
そんな俺に彼は少し困った顔をして答える。
「確かにお前俺には優しいけどさ…なんていうか…な?」
…他のやつのことも考えろよ?
…お前良い奴なんだから。
…絶対零度なんて呼ばれてるらしいぞお前…
いつも言われてるから何を言いたいのかは分かるけど…
「…またそれ。他人とか俺興味ないし。」
しいていうなら絶対零度なんて付けた人間のネーミングくらいかな…興味あるのは。
「…人間関係大事だぞ。」
はぁ…なんてため息をつく彼。
もっと俺のことで困って悩んでほしい。なんて
言ったら嫌われるから言わないけど。
なんて思ってたらいつの間にかすぐそばに彼の顔が…え?
「お前のファンもいるらしいのにな。…
…やはり顔か?」
なんて呟いてるけどち、ち…
「…近くないかな!?」
「あ…悪い。」
し、死ぬかと思った…
「…お前もそんなふうに慌てるんだな。」
「俺何者だと思ってたの…」
「いや?なかなかレアだな。」
確かにあんまり表情動かないけど…
「いい顔するじゃないか。」
!?!?
「も…本当。やめて…死ぬ。」
「し…??」
俺の片思い相手は厄介なことに天然タラシでした…
(だからもうやめてよね。)
(??何がだ?)
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