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一喜一憂
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あれから、どちらからとも無く唇を合わせながらベッドへもつれ込み、夢中で舌を絡ませた。
部屋には少しいやらしいリップ音が響く。
恋人になったばかりといい、薄暗い寝室といい、流れは自然とそちらの方へ向かうものであって。
昔何かでみたのだが、付き合ってから3ヶ月は身体の関係を持たない、とか何とか。
正直そんなものは自分達には該当しない。
付き合う前から一度、身体を重ねている。今更何をという話だ。
「ん・・・はぁ・・・」
東條の手が圭の身体のラインをなぞり、服を捲り上げた。露になった上半身を見られていることに気付く。
「これは誰にやられたんだ」
「あれ?興味なかったんじゃ?」
「あの時と今はもう違うだろう?」
その言葉に顔が緩む。
我ながら東條にズブズブなようだ。
「これは前の恋人にやられたんです」
「そうか。そいつは男か?」
「はい」
「傷が付いていようと綺麗な身体には変わりないが、おまえの身体に前の男の跡が残っているのは少し妬けるな」
東條の首に手を回し見上げると、ちゅっと首筋を吸われ、ピクっと体が反応する。
「んっ・・・・・意外と嫉妬深いんですね」
「昔は全く無かったがな」
「そうなんですか?東條さんにも恋人がいたんですね」
先程まで上に居た東條が、ごろんと隣に横になると、圭をぎゅっと抱き締めた。
「8年前だがな」
鼻先と鼻先を合わせるように擦り寄ると頬に、ちゅっと音を立てキスをされる。
「じゃあ、僕は8年ぶりの恋人ってことですか?」
「そういう事になるな」
嬉しさから、んふふと顔がニヤけるのが分かる。
「うれしい。」
「今日は抱かないつもりでいるのに、あまり煽るな」
「え、抱いてくれないんですか?なんで?」
ここまで誰かを求めたのは初めてだ。
嬉しい。この人が欲しい。なんて感情は知らなかったのだ。だとすると、今まで知らなかったというだけで、自分は意外と欲深いのかもしれない。
「今日くらいはこういうのもいいとは思っていたんだが、もう辞めだ。どうやら可愛い恋人が抱かれたがっているようだからな」
東條はそう言いながら笑うと、圭の後頭部に手を添え激しく口付けを落とす。溺れる程に侵入してくる熱い舌に翻弄されながらも、負けじと舌を絡めた。
「ん・・・ふ、ぁ・・・・・」
トロトロに溶け出すように、熱い唾液が絡まり合い、脳が思考を停止する。
この人とのキスは本当に気持ちがいい。
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