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静謐な世情
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PM 12:00
無性に喉の乾きを感じ、目が覚め温かい腕に包まれているという事に、心が満たされるのが分かる。
勝手にベッドを出たら怒られるなぁ。などとその整った寝顔を見つめた。
そういえば、昨日はかなり乱れてしまった。
最初は疲れているのに。なんて思っていたはずが、与えられる快感に愛を感じ、止まらなくなってしまったのだ。
だるさを残す身体がそれを物語っていて、圭は少しだけ恥ずかしいような気持ちになった。
圭がモゾモゾと動き出した事に気付いたのか、東條も目を覚ましたようで、ぎゅうっと強く抱き締められる。
「おはよう」
「おはようございます。って言ってももうお昼の12時ですけどね。」
「身体は大丈夫なのか?」
「んー、ちょっとだるいけど意外と平気です。それより喉が乾いたので、ベッドから出てもいいですか?」
「俺が取ってくるから、お前はもう少し寝てろ」
「はい。」
きっと東條なりの気遣いなのだろう。
スッ、と身体を起こし寝室から出ていく後ろ姿を見送る。
決して言葉にはしないが、態度で示すその優しさに圭は、こういう所が本当に好きだなー。などと考えていると、寝室のドアがガチャ、と音を立てて開き、水のペットボトルを手にした東條が戻ってきた。
手元を見てみると、ペットボトルは一つだけだ。東條は飲まないのだろうか。
「東條さんは飲まないんですか?」
「何を言っているんだ」
「いや・・だってペットボトル一つしかないから」
「一緒に飲めばいいだけだろう。なんだ?おまえは俺が口を付けたものは飲めないのか?キスももう、しているというのに」
「いや、そういう事じゃないですけど!1つだったから飲まないのかなーって思っただけです」
東條は"そうか"と言うと、圭の隣に腰を下ろし水を口に含んだ。
あ、先に飲むんだ。
それにしても水飲んでるだけでもかっこいいってなんなの。
などとその綺麗な横顔を見つめていると、後頭部に手を添えられ、グイッ、と引き寄せられた。
顔が近付き、唇が重なる。
すると、東條の舌が圭の唇を押し開き、その隙間から水が流れ込んできたのだ。
「っ・・・?!ちょっと、何してるんですか」
自分の口へと入ってきた水を飲み込み、東條の方を見ると、口を手の甲で拭いながら楽しそうに笑っていた。
なんでそんな顔をしてるの。
怒れないじゃないか。
「なんだ。口移しくらい、いいだろう?」
「ダメじゃないですけど、ビックリしました・・・・あの、ビックリして、よく分からなかったから・・もう1回ちゃんとしてください。」
「おまえは、なんなんだ。本当に。俺を煽るスキルが日に日に上がっていくな」
そう言うとさっきよりも強引に頭を引き寄せられ、口に冷たい水が流れ込む。
そして、東條の少し冷えた舌が圭の口内を犯した。
その感覚が気持ちいい。
「ん・・・ふ、っ・・・・東條さ、ん・・もう1回・・・・」
「"誘われている"と解釈するが、いいんだな?」
「・・・・はい。なんだか僕もしたくなってきちゃった。」
「・・おまえは本当に最高だ。昨日もあんなにしたというのに、いやらしい身体だ。まったく」
優しい目付きに、胸が高鳴り体が熱くなる。
あぁ、もう一生このままでもいいや。
などと考えながら圭は合わされた唇と、東條の舌にしっかりと返答を返しながらキスに酔いしれたのだった。
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