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月が綺麗ですねーAnother story/fjhr
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ーside fjー
「俺さぁ、死ぬんだよね。」
好きな人からのその言葉に、俺は思考を奪われた
「あ、え?……何言ってんの?」
「…ちょっと話聞いてくれる?」
“死ぬ”という言葉の意味、というか真相を知りたかったから、俺は「うん」といわざるを得なかった
「実はね、俺呪われてるんだよね
先祖が…まぁ神様に逆らうようなことしちゃったんだって。
だからその祟り、っていうか、まぁ子孫の俺まで呪われてるんだよね…。
だから俺は、自然死では絶対死ななくて、事故死しちゃうっていう運命なんだ。
先代は呪われてるって分かってたから、死ぬまで楽しい人生送ろう、って考えて、俺の父さんもそう考えてさ…。
どんどんその運命に逆らえない人が増えていった。
だけど俺は、その負の連鎖を止めようと思う。」
「止める…?どうやって…?」
「俺は自分のことばかり考えて、これ以上不幸な人を増やしたくない。
だから俺は結婚しない。
まぁできないって言う方が正確かぁw」
「……ぇ、あ…どういうこと?」
「好きな人とは結婚できないんだなあぁ……」
…結婚!?
いやいやちょっと待て…いろいろ理解できてないのは俺だけなのか…?
ていうか好きな人!!??そんなの初めて聞いた……
ラーヒーの好きな人…か…………
誰、なんだろ
俺がいいな、なんて、
「それってさ、…誰、なの?」
「フジだよ。」
「…!?」
「あれ、これ一応告白のつもりなんだけどな…w」
「ヒッラアアアアァァァァァアアアアァァァア!!!!!!!!!!!!」
「うわあああああああぁ!?ちょっ、フジ!?」
両思いだった、っていう嬉しさでついヒラに抱きついてしまっていた
「…ねぇ、ヒラ。
…………本当に、死ぬの?」
「うん。
ごめんね、フジには迷惑かけちゃうかな。」
「そんなことない!!
そんなこと…」
「……ねぇ、フジ。」
「?」
名前を呼ばれてヒラのかおを見上げると、 そこには
悲しそうに笑っている顔があった。
「来世ではさ、死ぬ未来じゃなくて、未来が見える能力が欲しいな……」
「……なんで?」
「……誰かを助けたいから、かな。」
「…そっか。」
だったら俺は、
大好きな人を守れるような、
例え変えられないような未来にも抗えるような能力が欲しいな、なんて言えなかった。
「ねぇヒラ、来世には、幸せでいてほしいね。」
「そうだね。」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
まさかこの能力を使う時が来るなんてなぁ……
まぁでも、ヒラと約束したしね。 来世には幸せでいて欲しい、って
……じゃ、行きますか。
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月が綺麗ですねーAnother story/fjhr.
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