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「好きな人がいても溜まるものは、溜まるでしょ?俺は自分に素直にそれを発散させようとしてるだけだし、浮気じゃないからいいでしょ?」
そういう史親の言葉に、俺と先輩は呆れて物も言えない。
すると桃神先輩は俺の腰に手を回して言った。
俺は史親の前で何してんだ!と声を上げようとした。
しかし先輩は思ったよりも真剣な顔をしていた。
「俺はさ、好きな人に欲求不満になったら浮気しそうって思われないために我慢するけどなぁ。まぁ、前まで遊び放題だった俺が言っても説得力ないかもだけどね〜。
ね、桜音。俺はお前が好きだから、絶対風俗とかは利用しないからね」
そう言って頰にキスを落とした。
恥ずかしさはあったが、そう思ってくれている事が嬉しかった。
「⋯⋯桜音もそう思うの?」
不意に史親に声をかけられ、そちらを見るとなんとも言えない顔をした史親と目があった。
「確かに。好きだと言ってきてる奴が、風俗に行っても恋人じゃないなら浮気じゃない。でも⋯⋯信じる事は難しいかもしれない。特に俺は、好きな人とだからそういう事をしたい。だから、風俗に行くのは、やめてほしい」
遠回しに桃神先輩に向けた言葉は、ちゃんと伝わったようで腰に回った手が更に引き寄せられた。
「分かった。もうデリヘルも呼ばない。風俗も行かない。俺は桜音と兄貴に信じてもらえるように頑張るよ」
史親は決意の固まった目で俺たちを見た。
俺だけじゃなくて桃神先輩に信じて貰えるようにって所に、何だかんだ兄が好きなんだなぁと感じられて和んだ。
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