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「おはよう栗花落」
「歹くんおはよ!」
「ぁ、・・・おはよう」
あれから数週間が過ぎた
たったの数週間で、オレの身の回りは結構変わった
まず灯夜さんと更に仲良くなった
何度か出掛けたり、電話も時々する
話す内容はほとんどオレの事か火乃紀先生のことだけど
あとは学校も少し変わった
前のオレにとっての学校なんて、ただの英の身の回りの世話の一部で、お昼ご飯を用意したりする場所でしかなかった
でも最近は、クラスの子となんかも少し話をするし、挨拶もしてくれる
先生方とも前より親密になった
いじめほどじゃないけど、時々オレをからかっていた奴らも居なくなった
でも、あまりに沢山の人に見られたり話しかけられたりするから落ち着かない
みんなよくあの視線の中で普通に暮らせるなって思う
そして、英と会う日が減った
『英、今日家来る?』
『悪い。今日はアヤカちゃんの所』
『わかった。気おつけてね』
「っ・・・・・・」
この調子がもう一週間
その間、英は一度も学校に来ていない
出席日数足りるのか心配だよ
何かあったのかな
こんなに英に会わなかったのはいつぶりだろう
「さび・・・しいなぁ」
いくらオレの周りに人が溢れ返っても
沢山の友達ができても
オレにとっての唯一は英なのに
どうして
いつもいつも英を埋めつくしているのはオレじゃない
ねぇ、今、君の中の何パーセントを
オレが埋めているの?
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