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いよりはその後自室にこもって夕ご飯の時間になっても部屋から出てこなかった
けどこもったままでよかった、母親はいよりの態度がまだ気にくわないらしくいよりのぶんの夕食は机に並んでなかった
母も母でストレスが溜まってるんだろうけどいよりに当たる必要はないんじゃないかと珠嘉は必死に怒りを抑えた
(僕がまだ未熟だから…母様は安心できなくて心に余裕がないんだ…)
なんて珠嘉は自己嫌悪に陥るが、珠嘉は乙藤家にとって自慢の跡取り息子
親の期待を裏切らず優秀で反抗期もなくいい子に育ってくれた
ただ弟のいよりのことになると冷静さが欠け、珠嘉より年上の弓波家の静彦が天才型なのが両親は面白くないらしい
「いより、入りますよ」
珠嘉がいよりの部屋をノックしてドアを開けると室内は真っ暗でいよりはベッドの上で丸くなっていた
けど起きてはいるらしくモゾリと体を動かしている
珠嘉はいよりの隣に寝転ぶと背後からそっといよりの体を抱きしめた
「…婚約のこと…驚かせてしまってすみません、まさかいよりがあんなにショックを受けると思わなかったんです…結婚するのはまだ先のことで、僕は昔から覚悟していたことだったので」
無視されるかと思ったけどいよりは珠嘉の方を向くと胸に顔を埋めてきた
「ぼく…お兄ちゃんが結婚してどっか行っちゃうのやだ、ずっと一緒にいて」
「ずっと一緒には……いよりだっていつか結婚するでしゃう?いよりは好きな子はいませんか?…少し早い質問でしたね」
珠嘉は自分の質問にわらってるけど、いよりが思い浮かべたのは澄久の顔だった。
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