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新しい学校
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真新しい制服に身を包んだいよりは今日は転校初日でこれからすごす教室へ担任と一緒に向かっている
元いた公立の高校とは敷地の広さが違い、どこをみても掃除が行き届いていて清潔感がある…元いた学校の年季の入った校舎がちょっぴり懐かしい
いよりは新しい環境に不安なのかそわそわと辺りを見渡しながら歩き、担任はその様子に気づいてクスリと微笑む
「私は十年前からここで教師をしていてね、君のお兄さんのことも知ってるんだよ!とても優秀な生徒だった、生徒会長もしていたし…綺麗で凛々しくて人気があったなぁ…ファンクラブみたいなのもあってね」
珠嘉の話をするといよりは大きな目を輝かせた
いよりも珠嘉と同じく人気者になれそうな見た目をしてるけど…乙藤家の子供であるいよりがこんな時期からここに編入してきて、しかもそれまでの成績を見るに能力の方はお察しだ
お金を積まれ、今までの縁もあっていよりはここに入れたけど、今後ちゃんと授業についてこれるようにしっかりとサポートしていかないといけない
「ここ、二年A組が君のクラスだ、そう緊張しなくていいよ、みんないい子だから、校内一優秀な子もいるからね」
多分、知り合いだろうけど、と教師がドアをあけていよりはピトピトと教師の後を雛鳥のようについていく
教師がはいってくるとざわついていた教室は静かになり、いよりをみるとワッと一瞬場が湧いてみんなひそひそと話をはじめる
「乙藤依代利です、よろしくお願いします」
もじもじと体を揺らし、うつむき気味だった顔を上げて教室を眺めれば…後ろの方に詠朔がいて、ひらひらと手を振ってくれる
「!詠ちゃんだっ、先生!僕詠ちゃんの近くがいいっ」
「それはよかった、隣の席が君の場所だよ」
クラスのみんなに笑われて、恥ずかしいことをしてしまったといよりは頬を赤らめながら詠朔の隣へ行く。
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