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その後馬に乗せてもらうことができて帰る頃には辺りは暗くなり始めていた
家に帰ると車の音に気づいた瑶実が出迎えてくれていた
「ただいまっ!お母さんっ、詠ちゃんが帰りにシュークリーム買ってくれたっ!学校楽しかったんだー、詠ちゃんと同じクラスで、友達もできたよ!…汗かいたからシャワー浴びてくるっ」
本当に落ち着きの無い子、と呆れた様子でいよりを見た後、瑶実は玄関に立っている詠朔へと向き直す
「こんばんは、これシュークリームです、瑶実さんはチョコクリームでよかったですよね」
はい、と差し出された箱を瑶実は目を丸くして不思議そうに見つめる
子供っぽいので他人には話さないけど確かに瑶実はチョコレート味のお菓子が好きだ、なのになぜそれを詠朔が知ってるのかわからない、珠嘉でさえ知らないようなことなのに
「たまのお茶会で瑶実さんがチョコレートのお菓子を食べるとき…他のものより少し嬉しそうな気がして」
「…、…そうですか、ありがとうございます」
鋭い子だと感心しながら箱を受け取ればふと手と手が触れあった
いよりと同い年でついこの間まで小さな子供だったのにその手はすっかり大人の男の手で…瑶実はつい箱を落としそうになったけど詠朔がしっかりと持っていてくれて、瑶実は改めて受け取り直す
僅かに動揺したことも悟られただろうかと探るように大きな瞳で詠朔を見ればニコリと愛想のいい笑顔を返された
「お休みなさい、瑶実さん」
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