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そして月曜の昼、三人はいつものように空き教室に集まって昼食を食べていて詠朔はいよりとの約束を守ってプリンを用意してくれていた
いよりはプリンを手に取ると嬉しそうに足を揺らす、やっといよりに笑ってもらえて詠朔もホッと安堵して微笑んだ
二人のやり取りになにも知らない澄久は首をかしげる
「それうちの食堂のプリン?いより…食べたかったのか?俺に言えばよかっただろ」
澄久には二人との子作りがはじまったことは話してない、結局中断したし最後までしたとしてもいよりからは言いにくい
二人が帰るのが早かったので瑶実にはあからさまなため息を目の前でつかれた、この体にする手術は高額だったので子供を作るという目的を実行しなかったんだから仕方ない
「うんっ!次は久ちゃんが買ってきてね!…わぁ、ほんとーにとろとろーみてみて!」
「…悪いな、俺のいよりが迷惑かけて」
「ううん、気にしないで、いよりのお願いを聞くのは慣れてるから」
綺麗に微笑む詠朔に澄久は小さく舌打ちする
昔から詠朔は二人の関係を察していても放っておいてくれた、跡取りとして窮屈な生活を送ってきた詠朔が今回の件も家のためと割り切ったのはらしいといえばらしいけど…
詠朔のことは友人として好きだが、この頃はちょっとしたことにいらいらしてしまう
兄に対しても最近は苛立ってばかりだ、この前『好きな人が幸せでいるなら隣にいるのが自分じゃなくてもそれを喜べ、むしろその相手ごと愛してやれ!』とドヤ顔でもっともらしいことを言ってきたが無視しておいた
どちらもいよりのことを大切にしてくれそうだけど、一番幸せにしてあげたいと思ってるのは澄久だという自信はある。
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