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「ただいまーマトーマトーどこー?」
家に帰ってきたいよりは特に用はないがマトを探す
名前を連呼しながら歩いていると…閉め切りだった珠嘉の部屋のドアが開いていて……いよりはピタッと脚を止めたあと…慌てて珠嘉の部屋に飛び込んだ
「お兄ちゃんっ!」
「!…あ、いよりさまーお帰りなさいっ」
そこにはマトがいて、部屋の窓は開いて足元には掃除に使う洗剤と雑巾が置いてあった
珠嘉が帰ってきたとほんの一瞬でも喜んだいよりだったけど…泣き出しそうに表情を歪めて…そして大きな声を上げる
「窓閉めて!はやく!」
「!?えっ、あ、はいっ!」
怒鳴られたマトは慌てて窓を閉め、いよりは呼吸を荒くしながら足を進めてへとりとベッドにもたれかかった
マトはおどおどした様子でいよりと向かい合うように床に正座をした
いきなり大きな声で怒鳴ったことにいよりは少なからず良心を痛めてるけど…
「…マト、お兄ちゃんの部屋で何してんの」
「え…ぇと…お掃除を…風通しもしたほうがいいし、人がいなくても埃はたまるから…マト、ここにきてから何の役にも立ってなくて、掃除とか苦手だけどここなら元々綺麗だからマトでもできるかなって」
ごめんなさいとマトがしょんぼりと頭を下げる
いよりに褒めて欲しくて掃除をしようとしたのに逆に叱られて…なんで怒られたのかもわからなくて不安げな目で見られる
ぬか喜びさせられたことと勝手に珠嘉の部屋に入られて苛立っていたいよりだけど…次第に怒りが収まってきたのかいよりはマトを怒鳴ったことを反省して小声でゴメンと謝る。
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