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静彦が出ていって変わるようにマトが部屋に入ってくる
静彦と廊下ですれ違ったらしく目がハートになっていた
「いより様、シャワー行きます?もちっと休んどきます?」
「うん…あと少し休む……、ん…?……ぁ…これ、静彦お兄ちゃんの忘れ物だ」
ベッドヘッドに置いていた腕時計が振動で落ちたのか枕とベッドの隙間にあった
いよりはその時計の価値はわからないけど静彦の私物なら高価に違いない、それをそっと持ち上げると困ったようにマトにも見せる
家には他にも腕時計を持ってるだろうしすぐに必要なものじゃなさそうだけど高価なものを預かるのは不安だ、急いで追いかけたら追いつくだろうしいよりはベッドから降りようとしたけどマトはいよりの手からひょいっと腕時計を取った
「マトが届けに行くっ!」
静彦と話がしたいし、届けに行けば褒められるかも…と下心をもってマトは部屋を出ていった
ーーー……
いよりの部屋から出た静彦はまっすぐ用に向かうことはせず…珠嘉の部屋の前で足を止めていた
あの日から珠嘉の行方を追ってるけど行方はつかめていない
考えたくはないけど本当にもうこの世にいないのか…そんなことは信じたくない、この頃は互いに忙しくそもそも珠嘉は静彦の方からちょっかいを出しに行かないとろくに話もしてくれなかった…でもいつか…子供の頃のように楽しく話す関係にだけでも戻りたいと思っていたのに……
(珠嘉…)
そっ、とドアに触れて感傷に浸っていると…
「静彦君」
「っ、ぅわあぁっ!?」
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