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声をかけてきたのは意外なことにいよりの父親だった
静彦もいよりの父親とはあまり関わったことがなく、パーティで顔を合わせた時は話はするけど家の中でそちらから話しかけてくるのは滅多にないからつい声を出して驚いてしまった
いよりの父親は静彦から目をそらし寂しそうに珠嘉の部屋の方を見る
「珠嘉は…聡明で弟思いのいい子だった…私も帰りを待ってはいるけれどあまり希望は持っていないんだ……婿養子でここにきて乙藤家を任された私以上に珠嘉にかけられた期待は大きすぎた……君も、色々と忙しい時に余計なことに巻き込んで悪かったね」
珠嘉が居たらこんなことにはならなかった
とくに瑶実は今でも珠嘉がいればとイラついてることが多い、さっさといよりがどちらかの子供をやどしてくれたらましになるもののそううまくはいかないものだ
「…私はね、いよりの相手は君がいいと思っているんだ、いよりは何の取り柄もなく他人頼りで…詠朔君はしっかりしているけどまだ子供だしいよりには君のような年上の方が……まぁ、私からみたら君も十分若いけれど」
「……」
いよりの事なんて今までろくに見もしなかったくせに何を知った口を聞いてるんだと静彦は笑顔の下で呆れた
いよりの全てをしっかりとみた上で小馬鹿にするならまだしも何も知らずに低評価をつけられるのは面白くない
…けど自分の事をおしてくれてるとはおもっていなかった。
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