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いよりのおまもり
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今日はいよりが定期検診へ行く日
やはり病院へいくのは憂鬱なのか準備をしているいよりの動きは鈍く何度もため息をついている
そんなに不安ならばついていくとマトは再度申し出たけどそこはしっかりと断られてしまった
「じゃあ行ってくる…帰ってきても疲れて寝ちゃうから一日休んでてもいーよ」
「いってらっしゃいいより様ー!お言葉に甘えてマトは出かけてきます!」
いよりが家を出るとマトも乙藤家からでていよりのかかりつけの病院へ先回りをした
病院の方へは詠朔が手を回してくれていて金を使ったのか体を使ったのか看護師の一人をうまく取り込んでくれていた
急いできたので息切れしてるマトを裏口から招き入れ、診察室にある押入れへと隠れさせられた
この病院は休日の午後からは診察はしていないらしく看護師もすぐに帰らされるらしい、いよりは乙藤家の大切な跡取り息子なので金を積んで特別に診てもらってるんじゃないかと看護師は言って帰っていった
後で迎えにくるとは言われてるけどこの狭い空間にマトはどれだけいればいいのか…ため息が出そうになるけど詠朔のためだとぐっと飲み込む
クローゼットの隙間から冷房の風が入ってきてくれるのはありがたいけどこんなに辛い思いをしてるのだから何か収穫して詠朔にたくさんご褒美をもらわないととマトの顔がにやけた
そしてマトがクローゼットに入ってすぐに医師か診察室にやってきて、その少し後にいよりが診察をうけにきた
「こんにちはいより君、元気にしてた?体調は?」
医師の名は増谷、歳は四十二歳で独身
産婦人科の開業医で腕がよく、人当たりも良くて評判もいい
患者からはこっそりイケオジとあだ名をつけられていて金持ちということもあり彼を狙いにこの病院へやってくる女性も少なくはない
「こんにちは先生…いつものお薬…もらいにきました」
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