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焼き鳥つくね ベーコン巻 冷やししゃぶしゃぶ。
酎ハイ1杯 飲み終えたトコで もう少し飲もうかな どうしようか と考えていたら 声をかけられた。
「山科さん?千春サンじゃないですか?」
へっ?
と思って声の主を見上げると
「あれっ?センセー?真弓センセーかよ?」
そこに居たのは 何ヶ月か入院していたときの 俺の主治医だった。
ま 今も この先生の診察を受けているんだけど。
「やっぱり千春サンだ。似た人が居るなぁ って思っていたんですよ。」
「奇遇っすね!センセーもこんな居酒屋に来るんだ。センセー独りかい?
俺は一人だから こっちに来なよ。それとも 連れ 居るのか?」
「いや一人です。おなかすいちゃったし 軽く飲もうかなって。」
「へぇー。センセーも居酒屋に来るんだ?」
「来ますよ。」
「この週末 可愛いお姉ちゃんとしっぽりどこかにシケこんでるかと思ってましたよ。いやぁ意外だな。」
そうだ。この真弓って名前の医者は モテるって 掃除のおばちゃんが言ってたもんよ。
看護師の誰かと付き合った とか 新任の女医からコナかけられた とか 金持ちの患者の娘と出掛けた とか 別の病院からヘッドハンティングされてる とか。
優しいし イヤミじゃないし 誰にでも同じように接してくれるし。
「センセーみたいによ イケメンだわ 優しいわ 医者だわ 背ぇも高いわ。欠点はねぇわ じゃ よりどりみどり 選び放題。女に困ったこと無いっしょ?男の俺だって 惚れ惚れしちまうもん。憎いね!」
「なぁに言ってるんですか。千春さんこそ。看護師の女の子達 みんなから誘われてたじゃないですか!掃除のおばちゃんまで 惚れさせて。大人気。あの病院始まって以来の人気者でしたよ。」
「センセーの担当患者だからですよ。みーんな真弓センセーと関わり持ちたくて 俺に絡んで来るんスよ。俺はセンセーを釣る為の餌。」
俺 久々の酒で少し酔ったかも。
センセーに イヤミな ことばっか言ってるな。
「ところで 千春さん。今夜は 奥さんは?」
注文を一通り終えたセンセーは 俺の顔を覗き込むようにして 声を少し低くして 耳元で 囁いた。
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