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53(アイツ)
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俺は
いや アタシは 何回か年末年始の帰省をパスして 仕事でも責任ある立場になり いよいよ 実家に行くことを決心した。
少し勇気が欲しくて 千春と連絡を取り、会うことにした。
千春とは時々メールでやり取りをしていたが 顔を合わせるのは久々だ。
俺が
いやアタシが実家を出てからは千春もアタシの家には顔を出さなかったらしい。
実家に行く前日 千春の家で酒を飲んだ。アタシがドアを開けると
「お おまっ かっ 和美?和美か?」
千春の第一声。
「おうよ!はっ いけない。
そうよ千春元気だった?アタシ。和美よ。
念願の女の身体を手にいれたわよ。」
「元から作りは良かったからかな?スゲー美人になったなぁ。見違えたよ。綺麗だ。」
千春は思ったことを 素直に言う奴だ。
自信がついた。
だが 酒をのむうちに 段々気が落ち着かない。やはり 何となく尻込みしたい気持ちになっていく。
しかし
千春は 完全に女だよ と太鼓判を押してくれる。
アタシのうじうじした気持ちを 千春が鼓舞するかのように 千春がこんこんと 話す。
「お前はよ 頑張ったんだ。
俺は 知ってんぞ。お前は良い奴だって。俺が学校に行かなくなったとき しょっちゅう来てくれてよ 泊まってくれてよ 俺を救ってくれてよ。お前の婆ちゃんも好きだ。俺を一回引き取ってくれてよ。一緒に住まわせてくれてよ。
和美!心配すんな!ダイジョブ。俺が保証すんよ。
お前スゲー綺麗だからよ。
明日一緒に行ってやんよ。男の身体 嫌だったんだろ?恥ずかしいことなんかねーよ。何か言われたら 俺も 参戦してやんよ。何かあったら 俺が憎まれ役やってやる。お前にとっちゃ実家は無くちゃならねぇモンだかんな。
俺が怒られたって 俺が出入り禁止になりゃいいじゃねーか。
何なら 俺がお前を強姦してお前が女になるきっかけ作ったとかにすりゃぁいいじゃねーか。あー強姦はまずいか。男嫌いになっちまう。
俺がお前に惚れて 女になるきっかけ。
それもかきっかけ と しちゃあ 変か?
それじゃあよ 俺と住むことにしたら良いんじゃねぇ?
マジ 俺んとこ来いよ。
理由言わなくて済むんじゃね?
ごちゃごちゃ言うより 俺と住むって。
ひとことで終わるじゃん。
オマエ今の家賃幾ら?
俺んとこなら会社近いべ。
そしたら光熱費折半で。
俺結構 間抜けだからお前と一緒に住めば色々教えてもらえるし。お前綺麗好きだから ここも綺麗になるし。
お前 結構 手術とか医者代とか かかったんじゃねぇの?
お前なら気心知れてるから 気遣い要らねぇし。食い物の好みも知ってるし。
俺もお前が居るなら飯の作り甲斐あるし。
ここなら生活道具揃ってるから お前洋服くらい持って来るだけで良いぞ。
今住んでるトコ会社の寮とか言ってなかったか?
ま 会社の寮なら家賃安いだろうけど ここなら 会社のこと忘れて休日のんびり出来っぞ。
来いよ。うん。来い。
決まりだ。」
酔った勢いもあったかも。
でも千春の申し出は有り難かった。
会社の助成も有って確かに経済的には良い所だが 寮は 新人も住んでいたしプライベートで 会社の人間とは 会いたくないと思い始めていたのだ。
そして明け方まで 千春と飲み その酔った勢いのまま アタシは実家に帰省し 千春と年明けから同居すると 家族に伝えていたのだった。
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