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55(アイツ)
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千春との同居は快適だった。
アタシの実家に出入りしていた千春はアタシの実家同様の生活スタイルで こんな風にこれを あんな風にあれを って すれ違いはあまりなかった。
元々男同士の幼馴染みだったし 一緒に育てられたようなところもあった。
外食するなら 家で っていうスタイルはあった。アタシの実家は 客が多かったから親戚はもちろん 近所の人が昼飯に居たこともしょっちゅうあった。
千春が一番ショックを受けていたのは 兄や姉の友達が朝になると居て 朝飯を 済ました顔をして食べていたりしたこと。
母親は 突然の来客の為に 慌てることもなく 淡々と
ご飯が無いから うどん一人分
ラーメン一人分 早い者勝ち なんて朝から声を張り上げていたから。
婆ちゃんも昼飯どきに 側で豆餅を焼いたり 芋を蒸かしていたり お好み焼きを焼いたりして ワイワイ食べたりしていたから。
他人と一緒と言うのはあまり苦ではなかった。
だからいつのまにか アタシのイトコが兄の友達と付き合っていたり
近所の兄ちゃんと姉の友達が結婚したり なんてことは 日常茶飯事だった。
だから アタシのイトコの女と千春が 知り合いだったことは何も不思議なことではなかった。
千春とは 同居しても 互いに プライベートは 不可侵みたいな状態にしていた。
食事については朝と夕食は交替で食事当番をして 昼飯は互いに勤務先。もっとも朝食は ほとんどパン食で野菜を入れたスープと せいぜい 卵を焼くくらいだから 時間の空いた方がサッサッと済ませていた。
食事以外は 風呂も適当に済ませて互いの部屋かリビングでTVを 何となく眺めるくらいだった。
千春も 特にアタシを意識してなかったし お互い口出しすることもなかった。
だが そんな風に生活をしていた千春とアタシの住み処に アタシのイトコが 或日訪れた。
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