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81(或校長)
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緊張していた彼はアルコールが入るにつれ 口も滑らかになっていった。
初日ということもあって 踏み込んで 彼を知ろうと ガツガツした態度は控えた。
いつもは これだけ心をよせてくれたら 陥落して おとして 口説いて 寄り添って 一夜を共にすべく 心身共に抱き寄せて。
あとはこっちのペースで 歓喜の時間を過ごすんだが。
同性だということで たたらを踏んでしまって 一気にことを進められなかった。
彼が女であれば 長年の手練手管で 既に同衾していた筈だ。
いやそれは言い訳かもしれない。
同性と経験がない訳じゃない。
ノーマル 至って自分はノーマル。
と心に言い聞かせ 行動に移さない自分への言い訳にした。
素直な彼はとてもとても可愛い。
でも 心を解放した彼の言葉は
好きな人が居るんです。
という言葉。
泣きたいくらい
死にたくなるくらい
どうしようもないくらい。
ありきたりな
語彙の少なさが
かえって 彼の想い人への気持ちが
重く 聞こえる。
小さく呟いた
まゆみさん 好きだ。
そうか 彼はまゆみ という 女性に苦しく切ない恋をしているのか。
それを聞いて
余計彼へのいとおしさが募る
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