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香川凪side
誰かの叫び声が聞こえ振り向くと、なにやらざわついている列の後方
「どうしたん?」
「なんだろ、誰か倒れたのかな」
「やばいやん」
適当に隣のヤツに話しかけるとこんな答え
幼稚な野次馬心が働き、目を凝らして後方を見る
「…え、」
男の教師に抱えられ、体育館を出ていく倒れたやつの顔がハッキリ見えた
ふわふわ揺れる茶髪に小さい顔、閉じられた大きな目
間違いなく、廉だった
「廉、」
「おい香川?どうした?」
廉だと気付いた瞬間、周りの音が一切聞こえなくなる
どうしよう、どうしよう、そればかりで動くことも出来ずに立ち尽くす
「静かに!!式を続けます!!!」
「前を向け!!!」
一斉に声を張り上げる教師
は?式を続ける?ふざけんな
暑くて倒れた人が出たんやけこんな式すぐ止めるべきやろ
結局、式は最後まで行われてぞろぞろと体育館を出て、急いで保健室へ向かった
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