アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ちょっと変わった日々
-
案の定、レトさんちに着いたのはそれから5時間後だった。
2時間ぐらい遅刻したのに、レトさんは怒らない。
いつも通りの鼻声で俺を迎えてくれた。
なんで怒んないのか聞いたら、別にふつーだろと言ってきたから、やっぱレトさんは心が広いというか、普通に優しい。時々辛辣だけど。いや時々じゃなくて結構。
俺はどかっとリビングにあるソファに座る。
レトさんを見ると、なんか変な顔しながら俺を見てきたから、「どうしたレトさん?なんか顔やばいよ」と言うと「なんもないよ」と笑って誤魔化された。
レトさんとは付き合い長いし、実況者の中では俺が1番レトさんのこと知ってるって思うけど、時々レトさんのことがよくわからなくなる時がある。
今のやつもわかんなかったし…。
俺の顔になんか付いてたのか?いやそしたらレトさんのことだしついてるよって教えてくれそうだし…え、なんであんな顔したんだ。よくよく思い返したら、なんか泣きそうな感じの顔だったし……。
「で?今日はなんの実況撮るん?」
レトさんの言葉にハッとして、鞄の中をごそごそしてやりたかったものを取り出す。
てかなんでさっきあんなにレトさんの変な顔について真剣に考えてたんだろw
最近俺自身もよくわかんねーわww
「実は良い感じの見つけちゃってさぁ」
「あ、それ俺もやりたかったヤツ」
「まじんこー!?俺も前からおもしろそーって思っててさぁ」
やっぱレトさんとは気が合うわ。
ゲームとか、いろんな話してても楽しいし、話しやすいし、なんか落ち着く。
今日はレトさん誘って良かったなぁ。
俺らが実況を撮り終えたのは、結局日付が変わってからだった。
すごい長い時間実況してたけど、不思議と苦はなかった。
「うはぁー終わったねーー」
「楽しすぎたなぁ、またとろーなレトさん!」
そう言うとレトさんはつぶらな目を少し大きくしてから「まーキヨくんがそこまで撮りたいなら撮ってあげるわー」と言ってきた。
「別に撮りたい撮りたいとはゆってないわ!ww」
「www」
ひとしきり笑った後、レトさんはまた変な顔で俺を見てきた。変な顔ってゆーか、なんてゆーか……
切ない顔ってゆうの?
「ね、レトさん--」
「あ、もう終電ないから、タクシーでも呼ぶ?」
ちょっと焦ったように立ち上がるレトさん。
顔はいつも通りのレトさんに戻ってる。
「……いや、もう遅いし泊まってく。いいでしょ?」
「別に……いいけど」
なんだよその嫌そうなってゆーか迷惑そーな顔!!!
俺が内心ムカッとしてると、レトさんは「先に風呂入ってくる」と言って風呂場に行った。
実況終わったあとからのレトさん、なんか変だ。
あとちょっとムカつく。
俺はコンビニで買ってきた納豆巻きを口に含めながらそう思った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
4 / 12