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変わりそうな日々
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reto side
……はぁぁぁ、どうしよ。
ちょっと色々やってしまった気がする。
俺はシャワーを浴びながら、後悔の念に苛まれていた。
いや、あそこまでは良かった。
キヨくんが「また実況とろーな!」と言ってくれた所までは。
あの言葉は俺にとって本当に嬉しすぎる言葉だった。
あんな満面の笑みで言われると、キヨくんが好きな俺はどう反応すればいいのか困る。
とゆうか、嬉しさもあったけど驚きの方が実は強かった。
……だってキヨくんだよ!?
あのいつもちゃらんぽらんしてて、下ネタばっかゆってるあのうるさいキヨくんがだよ!?
……突然あんなこと言ってくれるなんて思いもよらなかったよ。
俺は中々素直に「うん、撮ろう」と言える性では無いから「撮ってあげるわー」みたいな態度とっちゃったけど、ほんとはすごくすごく嬉しかったんよ。
でも、同時に思った。
キヨくんが結婚とかして、子供とかできたら、俺とキヨくんは一緒に実況とか出来るのだろうか。
多分、そんな余裕は無くなるんだろうな。
俺と話す時間も減って、こうやって俺に向けてくれる笑顔も、いつかは違う誰かが独り占めするのかな。
そんなことを考えてると、なんかすごく虚しい気持ちが襲ってきて、多分その時、俺は自分の感情を隠しきれずに、すごく悲しい顔をしていたんだと思う。
だからキヨくんは怪訝そうにしていた。
……ここまでもちょっとアレだけど、問題はここから。
あのあと俺はキヨくんが泊まってくと言った事に対して、嫌な態度をとってしまったのだ。
案の定、キヨくんはムッとしていた。
いや、いやだってなんか泊まってくって言葉に過剰反応しちゃいそうだったんだもん…!!!
ほんとはね?泊まってくって言葉に嬉しさを気持ち悪いほど感じちゃってにやけがとまらなくなりそうで、いやこれはまずいって思ったから、自分の感情と真逆の態度をとってしまったんです…!!!
…なんで俺って、こんな不器用なんだろ。
もっと、もっと器用な人間に生まれたかった。
はぁ、と溜息をつきながら、俺は風呂場から出た。
髪をドライヤーで乾かして、寝巻きを着る。
う…なんか緊張してきたかも。
だって久々にキヨくん泊まるし。
好きな人が自分の家に泊まるんだから、緊張する。
「キヨくん、風呂上がったから入ってどうぞ」
「あーうん」
ソファに座りながら携帯をいじるキヨくんは…
ちょっと怒ってるように見える。
…まぁ、あんな態度とっちゃったしなぁ。
でもいつもの感じなら、こんぐらいの出来事は笑って終わりなのに。
俺、気づいてないだけでまだなんかしたのかなぁ。
「キヨくん、俺なんかした…?」
好きな人に嫌われるのは怖い。
負の感情を向けられのは怖い。
俺は普通の調子で聞いたつもりなのに、ちょっと震え声になってしまっていた。
キヨくんの顔を見れなくて、そこら辺に置いてあった雑誌に目をやる。
「え、レトさん泣かないで!!!」
「え…?俺泣いてなんかない…あれ」
気づけば俺の頬にツーっと涙が零れていた。
「えまってなんで!?そんな俺怒ってないし…ちょっとムカついてただけだって!!」
キヨくんは今まで見たことないくらい焦りながら、俺の方に駆け寄ってきた。
「あ、大丈夫大丈夫。なんで俺泣いてるんだろww」
俺は慌てて手で涙を拭く。
てかキヨくんに泣いてるとこ見られるとか恥ずかし〜…。
自分でもなんで涙が出てるのかわからなくて、戸惑ってる。
「……レトさんさ、なんかあった?」
いつもと違う、真剣な話し方で驚きキヨくんを見ると、心配そうにしてるキヨくんと目が合った。
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