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気づけた日々
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kiyo side
レトさんのとこに駆け寄ったのは良いものの、本人はなんと熟睡していた。
俺はレトさんに覆いかぶさるようにソファーに手を掛けた。壁ドンならぬソファードン(?)状態。
スヤスヤと小さく寝息をたてながら寝ているレトさんの頬には、泣き跡があった。
……またレトさん泣いたのか?
「レトさん…」
俺は小さく想い人の名前を吐き出す。
俺じゃやっぱ力になんない?
まぁそりゃそうだよね、俺ニートだしただのゲーム実況者だし、性格だって良い方ではないのは十分理解してるし、顔だってマスクしたらイケメンに見えるって言われるけどそれってつまりマスクしてない素の顔だったらかっこよくないってことでしょ?
俺は容姿だって中身だって人に誇れるものはない。
でもそれでも、
レトさんの力になってあげたい。
だってレトさんは俺の好きな人だから。
ホモとかめっちゃ気持ち悪いしさ、出来れば俺はこのまま女の子のことだけしか好きになりたくなかったけど…
なんだかレトさんの寝ている顔を見てたらそんなことどうでも良くなった。
世間体もどうでもいい。
ただレトさん、レトさんが愛しいんだ。
……うわぁ、俺めっちゃキモい(笑)
どこの漫画のイタい主人公だよって感じw
まー俺はそんだけレトさんのことが好きってことだよなぁ。
あーやばい、なんか今レトさん愛がヤバい、ヤバい。
「レトさん、レトさん…あのね、俺さぁ、レトさんのことが好きみたい」
本人が寝てるのをいいことに、自分の気持ちを小さく呟く。
…なんか口に出して「レトさんのことが好き」って言うと、なんかなんか、
変な感じするんだけどー!!!ww
恥ずかしい感情とレトさんが大好きっていう感情が俺の中に占めていく。
いや俺マジでレトさんのこと好きなのか。
いつから好きなんだろう?
好きって気づいたのは今日だけど、多分好きになってたのはだいぶ前な気がする。
あ、でもこれでわかった。
俺前からレトさんと他の実況者とか歌い手のやつらってなんか違うんだよなーって思ってた理由が、今になってようやくわかった。
レトさんのことが好きだからか。
いや俺どんだけ自分の気持ちに鈍いんだよ(笑)
「レトさん、レトさん、俺…レトさんのこと好きなんだ」
多分これから一生レトさんに伝えられない想いを、今のうちに吐き出しておこう。
ん?告白はしないのかって?
そんなんするわけないじゃん。
ただでさえレトさんは何かに悩んでるのに、俺がレトさんに告白したら余計悩み事増やすじゃん。
もしレトさんが何かに悩んでなかったとしても俺は自分の気持ちを伝えることはないと思う。
だって普通に考えてさ、友達だと思ってた人が恋愛対象としていきなり好きってゆわれたら…俺だったら引くしねw
だからレトさんに俺は好きって言わない。
……
あーーーそれってめっちゃ辛いなあ。
でもレトさんのこと考えるとなぁ、
言えないよなぁ…
俺がレトさんの寝顔を見ながらそんなことを考えていると、急にレトさんの目が薄らと開き始めた。
声大きすぎたか!?
焦った俺は慌ててレトさんの横に座る。
とろんとした寝起きの顔で俺を見てくる。
…可愛い
いやじゃなくて!!!!
「れ、レトさん!?起きてたの!?」
いや俺何言ってんだよ!!
起きてないの知ってたからあんな告白したくせになにが「起きてたの!?」だ。
ちょっとテンパってるな俺。
俺が1人で焦っていると、レトさんは俺の名前を小さく呼んだ。
「キヨくん…」
レトさんはそう言って俺の頬に手を当てた。
俺は目を見開く。
多分レトさんは寝ぼけているのだと思う。
でも、
…なんでそんな、俺に壊れ物みたいに優しく触れるの?
なんでそんなに、
愛おしそうに俺の名前を呼んだの?
ねぇレトさん、もしかして俺を誰かと勘違いしてる?
いやそんなわけないか、だってレトさんはちゃんと俺を見て俺の名前を言った。
…だったら、だったらなんで…?
俺は唾をゴクリと飲んだ。
もしかしてって、期待してもいいの?
「ぎゅってしていー…?」
首をちょこんと傾けて、少し掠れた声で言うレトさん。
そして次の瞬間、レトさんは俺に抱きついてきた。
「れ、レトさん…!?」
…ねえ待ってレトさんこれは反則だってば。
なんでそんな可愛く言うんだよ。
ほんとに…ほんとにヤバいって。
もう俺の脳内にはヤバいと可愛いって言葉だけが占めてて、レトさんが誰を好きで誰を想ってこんな行動を取ってるかなんて考えれなかった。
もう、どうにでもなれえ!!!!
抱きついてきたレトさんに、俺は抱きしめかえした。
女の子みたいに華奢で細くないし、普通に成人男性の身体だけど、
だけど、
なんでこんなドキドキしてムラムラするんだ!?
やっぱ好きだからか、でも俺、性欲とかはレトさんに対して湧かないって思ってたんだけど…
これは思ったより重症だなぁ…
ムラムラしてる俺に追い打ちをかけるように、レトさんの髪からするシャンプーの香りが嗅覚をくすぐる。
やっべ…こんな気分になったのいつぶりだ…?
前彼女がいた時、雨に濡れたっていって服がスケスケのスケベ状態で彼女が家に来た時もこんな気分になった。そんでそのままSEXした。
んーあーでも、なんかそん時の気分と今の気分違うかあ…
なんてゆーか、ムラムラもしてるけどすっごい幸せなんだよね。
レトさんが俺を求めるように、手をしっかり俺の背中に回して、俺に縋るように顔を埋めている状態がすごく幸せでムラムラする。
あーレトさんも俺が好きでこんなことしてたらいいのに。
「……」
寝言だろうか?
ブツブツとレトさんがなにか言っているが、顔を埋めているせいでよく聞こえない。
静かになったと思うと、俺の身体にレトさんの体重が一気にかかった。多分また寝始めたんだろうな。
ちょっと名残惜しいけど、俺は「よいしょ」と言い、レトさんから手を離しておんぶをした。
そして寝室まで連れて行きベッドにおろす。
スヤスヤとねいきをたてているレトさんは、なんだか幸せそうだ。
俺の頬が自然と緩む。
「おやすみレトさん」
そう言って俺はトイレに向かった。
…だって男の子だもん、ちゃんと俺の息子をよしよししてあげないとね?←
事を済ませた後、俺はソファーに横になった。
色々考えたいことはあったけど、睡魔が俺を襲ってきたので断念して寝る。
そうだ、朝起きてレトさんに聞いてみよう。
昨日のあれはなんだったの?って。
そう思ったのを最後に、俺は深い眠りに落ちていった。
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