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第5章
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火花が散る。
身体全身がしなって息が止まる。
「…っ、…ぁ。」
根元は未だに御船にしっかり握り締められている。先走りは流れているが、射精は出来てない。
ーーーけれど、この感覚は確かに…。
普通にイくよりずっと、苦しい。
強すぎる快感が後を引いてくれない。声もまともに出ず、視界が閉じ始める。
「おい、トぶな。」
七瀬の首筋に御船がそっとキスを落とす。
そんな愛撫にすら、過剰に反応し、
七瀬は苦悶の声を上げて、再び覚醒する。
「七瀬…。
なあ、言ってみろ。お前を抱いているのは誰だ?」
ハアハアと息を吐き、七瀬は御船の顔を見ながら首を振る。
もう自分でも何が何かわからず、混乱状態に陥っていた。
御船は薄っすら笑い、
七瀬の胸の突起に噛み付く。
「ぁああっ!!」
また新たな快感が襲い、火花が舞う。
舌がピンと張った突起をつぶすようになめる。
それに伴い、指の責めも再開されて、下半身が痺れる。
「んあっ!あ、ぁぁ!」
「ほら、いい子だ。七瀬…。」
「ンンッ、…あぅっ!」
「もう一回、“空イキ”してみろ。」
「っあ、ぁ?」
ーーーカライキ?
御船の指が三本、バラバラ動き、
前立腺を強くこする。
また、思考がショートして快感の波が迫る。
「ぁああっ!!ゃめ、も、やめ…っ!」
腰が浮く。
ーーーキツい、キツい!もう無理だ…っ!
また身体が大きく震え始め、快感が全身を支配する。御船の指がクチュクチュと音を立てて激しく前立腺を突く。
「ああぁぁぁあっ!!!!」
狂ったような声が響き、七瀬は痙攣しながら背中を机に押し付けた。
「ハァッハァ…、アァッ!」
もう耐えられない。
何をしても感じすぎてしまう。
こんな事は初めてだ。
刺激が強すぎて怖い。
呆けて焦点の定まらない顔をした七瀬に、御船がそっと唇を重ねる。
七瀬の口からよだれがツゥと伝った。
「なあ、七瀬?
気持ち良かったろ?
どうだ、
ーーーもう一回イっとくか?」
耳元に囁かれた恐ろしい言葉に弾かれたように七瀬は
身を起こし、縋るような目で御船を見る。
ーーー怖い!
今までで一番必死に首を振る。
涙を流し、怯えと余韻をこらえた表情で
御船をただただ見つめた。
御船はフ…と鼻で笑った。
「…じゃあ、言ってみろ。
お前を抱いているのは、誰だ?」
「…あっ、あ。」
「お前を泣かせて支配しているのは誰だ?」
「ぅ…。」
ーーーちくしょう、こいつ…。
悔し涙がまた頰を伝う。
御船の勝ち誇ったような笑みに噛み付いてやりたい。
しかし今は、この疼きをどうにかしてくれなければ、
七瀬の方が先に壊れる。
これ以上、また同じ事をされたら絶対に狂ってしまう。
七瀬は震える声で喘いだ。
「…ぁ、みふ、ね…。」
「うん?何だって?」
中の指がまた前立腺を撫でる。
「ひっ!あ、あぅっあ、…ああ!みふね!
みふね!!も、やめ…っ」
くつくつと笑い声が聞こえ、七瀬を握る指がするするやさしく輪を作りながら上下に動いた。
「ぁああっ!みふね!も、ゆるし…っ、
あ、あ、みふね!!いやだっ。」
「嫌だ?もうギブアップか、七瀬、もうやめとくか?。」
御船がことさら優しい声で問いかける。
同時に指の動きがピタッと止まった。
果てられない疼きがまた身体の中を渦巻く。
ーーーああ…っ、ちくしょう!この野郎!
手は拘束されて伸ばせないので、火照った身体だけを乗り出す。
潤んだ瞳で御船を睨みあげ、挑むように七瀬に言い放った
「やめるな…っ、ゃめるな…、
おれを、抱いてくれ。
たのむ…、御船…。」
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