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きつねのかみさま
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その言葉に一瞬陸が詰まるが、直ぐに
「なんだよ。大丈夫だって。だって真昼に行くんだぜ?出るわけねーよ。」
強気に言い切った陸にそっか、とあっさり頷く。浩介は親友だが、たまに何を考えてるか分からない時があった。
「じゃあ一週間後に俺の家の前に集合な。虫かごとか忘れんなよ。」
__一週間後__
「いってきまーす」
そう言って家を出、陸の家へ向かう。
時々見えるものにも時折手を振りながら走る。
見えるものは何もしなければ襲ってこない。たまーにタチの悪いやつもいるけど。
「おっ、悠太ー!!」
一足先に来ていた浩介と陸がこっちに手を振る。二人とも涼しそうな格好で虫かごとあみを下げている。
「じゃ、行くか!」
***
「……此処か………」
此処はかなりの都会なのに、こんな年季の入った神社があったらしい。
周りを森に囲まれて何処か神々しい雰囲気を醸し出している。
「じゃあ暫くしたら此処に集合な。誰が1番多く見つけられるか勝負しようぜ!!」
そう言い先に陸が森へ消えていった。続いて浩介と僕。
暫く歩くと1本の太いクスノキが目に入った。近づいてみると、大きくて黒々と輝くカブトムシが凛と掴まっていた。
興奮を抑えて至近距離までそっと忍び寄り、虫取り網を振る。
………とれた?
急いで網の中を確認する。しかし目当ての物は入っていない。
駄目だったかあ…
***
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