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話を戻そうと思う。
流石に、このまま眠りにつけばまた、地獄が待っている。かと言って、隣人の下衆を凝縮したようなあの場所に入り込むこともごめんだ。男性相手のマゾヒズムは持ち合わせていない。
気分を変えよう。
そう判断して、狭いベランダに出る。
風が頬と鼻先を針で突っつく。
4月下旬になったとは言え、まだ冷える。カーディガンを持って来ればよかっただろうか。
タバコをふかす趣味は無いから飲みかけの緑茶を一口、二口飲んで空を見る。
東京ではないが、少々発達した地方都市だからか、肉眼で見える星は僅かだ。
ビルも住宅街も町工場も数時間前にタペタムの乱反射を辞めたようだ。
時たま、疲労を溜めたサラリーマンが車を走らせていく。
視界の隅に白いものが映った。
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