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4/23 22:03
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_____俺は一日に何度この人に会うんだろうか。
再び扉だらけの世界に出た結多を待っていたのは『白』だった。
結多は内心ひどく驚いていた。
今まで自分の知る他人がこの空間に入ってくることは無かったのだから。
そんな様子の彼を他所に『白』はいくつもある扉に興味津々である。
「へー」とか「ほー」とか言いながら扉の裏を眺めたり周りにある装飾品を弄っている。
「あ、あの…」思い切って声をかける。気付いたようで扉に手をぺたぺたさせながら振り返った。
「あ、ごめんね?でも、こんなこと、滅多にないくらいとても珍しいから」
「はあ…」
きらきらと少年のような群青色の眼で言われると思わず脱力してしまう。
これのどこが珍しいんだろう。
結多は『白』の言葉が妙に引っかかったのだ。
確かに他人から見れば自分の夢は特異的である。しかし、彼の言葉は別な意味にもとれた。
まるで、いままで他人の夢の中を見てきたかのように。
ふと、彼は手を止めた。
「さて…」
さっきまで興奮していたのは嘘のように、真剣な声が響く。
「いったいどうしてここにいる?…ヘビイチゴ君」
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