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大好きだよと、
彼は毎日のように口にした。
愛してるって、抱きしめてくれた
優しくて、ほんとに優しくて
なんでそんなに優しいんだって意味もなく泣きそうな夜もあった。
…でもそれは、もう過去の話で。
ここ数ヶ月の環(たまき)は
人が変わってしまった。
好きだよ、愛してるなんて、最後に聞いたのは
もう何年も前のように感じだ。
ぎゅぅっと抱きしめようとはしてくれない。
夜だって
僕のこと ただの性処理のように
自分の欲をただただぶつけるだけの 痛く激しいだけのものになった。
『たま、き、…ぁ、ンンッ!は、…っだ、や、ぁ
も、…ゆるして、たまき…、ぅっ、ぁあッ!!』
僕の何がいけないのか、
いけなかったのか、
そんなのわからなかった。
だって環はどんなにダメな僕でも
可愛いと、そこが好きだと受け止めてくれた。
なのになんで。
なんで突然。
セックスをするたび、心が傷んだ。
ギシギシと軋むベッドの音や、
僕のウシロから聞こえる水音。
全てが僕を否定してるように聞こえた。
だから…─
「別れて」
だから環がそう 冷たい声で言った時だって
驚きはしなかった
あー終わるんだなって ゆうか
あぁもう既にとっくの昔に終わってたんだね
って。
今までも、環が別れを口にすることは何度もあった。
喧嘩をすると、環はよく そういった。
一時の感情で左右されやすい人だった。
そう分かってた。そんな環を好きになった。
だから僕は何度別れを切り出されても
嫌だといった、なんでもするから
だから別れないでくださいと
頭を下げた。
土下座した日もあった。
でも、今回は違った。
止めようなんて思わなかった。
環の僕への好きって感情も、怒りと同じで
一時の感情に過ぎなかったんじゃないかって
そうおもわずにはいられなかった。
『ねぇ、環、…あの、…ぁ、の、』
環はいつも、僕を抱きしめながらねてた。
すごく大事そうに優しく包んでくれた。
でも、もうそんな環はいなかった。
『…なに、』
僕に背を向け、眠ろうとする環に声をかけると、
案の定 めんどくさそうな声が帰ってきた。
『…ぁ、の、……ぼく、ぁ、あの、
…………したい、って、思って…』
どうせシたところで、
痛いだけだと分かっていても、
昔の優しいセックスを思い出すと体が反応した
もう僕に気持ちがないって分かってたって
もうあの頃のように優しくされないってわかってたって、
僕の体は正直で
いつも環を求めてた。
元々性欲の強い方だったのもあるけど……。
でもいつもは、 したいだなんて
恥ずかしくて言えなくて、
そんな所も可愛いって
環はいってくれたっけ。
『…はぁ…1人で処理すれば。うるさいからあっちの部屋でやってよ。』
返ってきた冷たい言葉に胸がズキリと、いたんだ。
『ぁ、でも…でも僕っ……』
と、そこまで言って、ことばを失った。
昔なら
昔の環なら
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