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保健室登校3
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それからの僕の教室での地位は転がり落ちていった。
あの滝沢南(みなみ)の告白を断った、勘違い男。
そうやって、今まであまり目立たなかった僕の名は悪い意味でクラス中に広まり、まずは女子から辛辣な態度をされるようになった。
露骨に嫌がらせを受けるようになったのは、滝沢さんを振った1週間後のことだった。
「オレ達、付き合うことになりましたぁ!」
クラスの中でも人気者の岡田光(おかだひかる)と滝沢さんが、付き合い始めた。
それを知った瞬間、別に滝沢さんと付き合いたいわけでもないのに胸がチクリと痛んだ。
へぇ、僕への気持ちって1週間でコロリと変わっちゃう軽いものだったんだって。それなら初めから僕じゃなくて岡田くんと付き合っとけばよかったのにって。
そう、心から思った。
「おい郡山、お前、オレのオンナ傷つけたことどう思ってんだよ」
岡田くんに絡まれて、岡田くんの友達たちがみんな、僕を冷たい目で見る。
ほとんどみんなが見てる前で、怒鳴られて、殴られて、何度も謝らせられる。
ごめんなさい、ごめんなさい、滝沢さんを振ったりしてごめんなさい…
誠意が足りないと、土下座までさせられた。
滝沢さんごめんなさい。そう言った僕の背中に、誰かの足が乱暴に乗る。
「お前チビでブスのくせに調子乗ってんじゃねぇよ」
何度も何度も、罵倒される。
こうした日々が続いて、そしてある日、決定的なアレが起きて。
そして僕は、教室に行けなくなった。
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