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保健室登校6
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遥先生の「はるか」は、僕の下の名前と同じ。
だから、生徒が保健室にきて「遥先生」と呼ぶたびに、胸がどきりとする。
初めて保健室に行った日は、遥先生に「遥仲間だね」って優しく言われた。
大好きな遥先生と同じ名前だと思うと、この名前をつけてくれた親に感謝したくなる。
10分後、ようやく泣き止んだ僕が顔を上げると、遥先生は怒っていた。
「どう、したんですか」
僕が泣いてるの、うざかったのかな。
「さっきの野見山先生の言葉。あれは…ないよ。郡山くんのこと、何にも分かっていない」
あぁ、いつも優しい遥先生がこんな風に僕のために怒ってくれる。
僕の気持ちを、分かってくれる人がいる。
それだけで僕は恵まれた子だなって、思える。
その時、予鈴のチャイムが鳴った。
午後の保健室授業が、はじまる。
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