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部活登校3
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6時半に部活が終わって、乙組の1年生は全コートの片付けを任される。
文化部上がりの僕は、片付けなんてみんなでやったほうが早く終わるんだからそうしたらいいのにっていつも思うけど、運動部の厳しい世界ではそうはいかないらしい。
2年生の先輩や(3年生の先輩はもう引退してしまった)大志たちが帰って行く中、今日も1人だけこの場に相応しくない人がコートの隅に立っていた。
「おい郡山。タラタラ片付けてんじゃねえぞ」
「あ、は、はい。すみません!」
僕は最近なぜか、部長の立山夏彦(たてやまなつひこ)先輩に、目をつけられている。僕と立山先輩は甲組と乙組で分かれていて、なんの接点もないのに、だ。
おかげで、楽しかった部活が最近は少し憂鬱に思える時もある。
僕の何がいけないのか。
1人だけ初心者で下手くそだから?
いつも行動がトロトロしてるから?
それとも、僕が今教室でいじめられてるのを知って部活でもいじめたくなった?
どうしてかわからない。だけど、3番目の理由ではないといいなと思っている。
なぜなら、大志が立山先輩のことを「すごくかっこよくて尊敬できるいい先輩」って言ってたから。
僕も、立山先輩はバスケが上手くて背が高くて顔もかっこよくて(少し怖そうだけど)憧れている。
そんな憧れの先輩だからこそ、理由もないのに人に嫌がらせをするような人でありませんように、と願ってしまうのだ。
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