アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
告白練習3
-
「さっきで思ったんですけど、きっと先輩って一度付き合っちゃえば後はもう何も問題ないと思うんです。練習しなくても、今のままで十分ハイスペック彼氏だと思うんです」
先輩に送ってもらう帰り道、少し勇気を出して切り出した。
おそるおそる先輩の方を見ると、少し嬉しそう。
「そ、そうか?んじゃあ、お前から見た俺は付き合っても大丈夫なレベルか?」
「大丈夫っていうか、あんな少女漫画みたいなセリフ中々言われないですよ。しかも決まっちゃってるし。完璧です。女心鷲掴みです」
よしっ、と先輩が小さくガッツポーズをする。
先輩は好きな人(仮にAさんとする)のことが本当に大好きっぽい。そんなに好きなら早く告白しちゃえばいいのに。
「だからですね、先輩」
「うん」
「要は告白さえうまくいけばいいんです。さあ、告白の練習しましょう!」
「なるほどな。告白さえ成功すればもう俺はおま…その、好きなやつと付き合えんだな」
目をキラキラ輝かせる先輩は、ちょっとかわいい。
ナツが可愛かったよって、明日遥先生に報告しよう。
「んじゃあ俺、今からお前に告るから。ちゃんと聞いとけよ」
「あ、え、はい」
急に真面目な顔になる先輩。
こうやって近くにいないと、先輩ってこんなに表情コロコロ変える人なんだって気付けなかったんだ。なんか優越感を感じる。
「郡山、お前の全てを愛している。俺と一生を共に」
「ストーップ!!愛しているとか、一生、なんて重すぎます。もう少しライトに」
「あ?俺の気持ちは言葉にできねえくらい重いんだよ。なんだよ、受け取れねぇって言うのか?」
「え、えっと、それは、その」
やばい、先輩が怒り出した。
告白はもう少し練習が必要みたい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
24 / 97