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教室登校4
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今日もまた、僕は学校に登校する。
だって、僕は普通の子だから。
いじめを苦に自殺したり、引きこもりになったりするような可哀想な子じゃないから。
「今日も来たの?こいつ調子乗ってんな」
「死ねよマジ」
ねぇ岡田くん。
学校に行くことは「調子乗ってる」ことなんですか。
学校に行くって、当然の権利じゃなかったんですか。僕にはそんな権利なかったんですか。
どうして僕は、こんなに辛いのに、けど頑張って学校に行ってるのに、そんなこと言われないといけないんですか。
言い返せるわけもなくて、今日も僕は絶望する。
なんのために学校に行ってるんだろう。
そうか。「普通の子」になりきるためか。
体育の授業で3人組のグループを作ることになった。
A組の男子は3人で割り切れる人数だから、大人しめのグループに入れてもらえると思っていた。
そんな中、岡田くんが僕に、もちろん先生には聞こえないように囁く。
「おい勘違い男。お前とグループ組むやつとか可哀想すぎんだろ?だからお前は今から保健室いけ。行かねぇと殺すぞ」
世界はそんなに甘くなかった。
どうやら、僕とグループを組む人はとても可哀想らしい。
へぇ、岡田くんは優しいね。僕以外の誰も「可哀想」にならないように、配慮してくれてるんだ。
その優しさ、少しでもいいから僕にも分けてくれませんか?
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