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教室登校7
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それから、昼休みに保健室に行くことが増えた。
具合が悪かったり怪我をした人がいなかったら遥先生は暇で、ずっと僕の話に付き合ってくれた。
昼休みに保健室に行くようになってから何が1番良かったかって、もちろん昼休み中にリンチされることがなくなったこと。
それでも、5限教室に戻ると物は壊されていたけど。
1週間が過ぎて、再度のみーから放課後呼び出された。
ついていくと、衝撃的なことを言われた。
「この間遥は、教科書を光たちに捨てられたって言っていたけど、それ本当か?光はそんなことするやつじゃないし、何より本人たちが否定している。いや、別に遥が嘘をついていると言いたいわけじゃないんだ。ただ、勘違いかもしれないだろ?遥は、きちんと光たちが捨てるところを目の前で見たのか?」
本当に、衝撃的だった。
僕はあの日、必死に胸の内を明かしたのに。必死に必死に、助けを求めたのに。それでも伝わらないか。この人には、最初から僕のようなカーストの低い人間の言葉を聞く耳なんてないんじゃないか。
絶望だった。
「もう、いいです。本当に先生にはガッカリです。もう頼りません。さようなら」
「おい遥、そんな言い方はないだろう」
「さようなら!」
のみーが何か言ってるのを聞き流しながら、また、走る。
必死に必死に走ってたどり着いたところで決定的な「アレ」が起きて。
ごめんなさい、お母さん。本当にごめんなさい。
僕は、普通の子じゃありませんでした。
僕は、教室に馴染めない、いじめられっ子でした。
どうにかして普通の子と同じようにしようとしたけど、もう限界です。
僕は、保健室に籠城します。ここで、戦います。
そうして僕は、教室に行けなくなった。
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