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体育祭2
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競技が始まると、先輩に「赤組応援しに行こうぜ」と前に連れていかれた。
クラスの持ち場はあくまで荷物置き場や休憩所で、応援するときは前で立って応援するのが体育祭の決まりだ。張られたロープギリギリまで前に言って、赤組頑張れーと声をあげる。
「もっと足並み揃えろよ!勝つ気あんのか赤組ぃ!」
立山先輩が真横でものすごく大きな声で応援するから、鼓膜が痛い。部活の時も思うけど、先輩って本当声大きいよな。
ムカデの中には岡田くんも見かけた。少し怖いけど、立山先輩がいるから案外平気かもしれない。
結果、赤組である1年A組とB組はそれぞれ3位と1位だった。立山先輩はこの結果に満足したようで、まずまずの出だしだな、と少し嬉しそう。
その後も、徒競走、台風の目などほとんど全種目を前の方で応援して、いよいよ先輩の騎馬戦の番がやってきた。
騎馬戦は、毎年東秀の2年生男子全員が上半身裸でやるのがお決まりで、立山先輩も体操服を脱ぐ。鍛えられた腹筋に目がいって、見てはいけないものを見てしまった気持ちになって、体が熱い。
「せ、先輩。頑張ってください!絶対、勝ってきてください!」
「おう。お前の前でかっこ悪いとこ見せるわけにはいかねぇもんな。ちゃんと俺の勇姿、目に焼き付けとけよ?」
「は、はい。スマホで録画もしときます!」
録画か、と笑った先輩を僕も笑顔で見送る。
立山先輩のかっこいい姿を、一生忘れないように目に焼き付けておきたい。僕の好きな人は、こんなにかっこいい人なんだよって。
そしていよいよ騎馬戦が始まるというとき。
「はるちゃん。探したよ」
振り向いたら、村中先輩がいた。
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