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体育祭7
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「あー、マジで最悪だった。告白はこんな大規模にやるもんじゃないっつーの」
帰ってきて早々、立山先輩が愚痴をこぼす。
「でも先輩。好きな子からそうされたら、嬉しいですよね」
「好きな子からならな。どんな告白でも告られただけで最高の気分だな」
頭を撫でられて、幸せなはずなのに複雑な気持ち。
立山先輩はいつか、好きな子にもっと優しくするんだろうか。僕にたくさんの優しさを与えてくれた立山先輩。
「立山先輩の未来の彼女さんは、きっと、世界一の幸せ者ですね」
言いながら涙が出そうになる。
「俺は、それなら郡山に世界一の幸せ者になってほしいけど」
「えっ?」
先輩の方を見ると、少し顔が赤い。
先輩それ、どういうことですか。今の話の流れで行くと、まるで僕が未来の彼女さん、みたいな感じになっちゃいますけど。
「先輩、それって」
「クラス対抗リレーに出場する選手は、入場門に集まってください」
「あ、悪りぃ。俺リレーだから行くわ」
立山先輩に言葉の真意を確認しようとした時、運悪くアナウンスが鳴って、そのまま先輩は行ってしまった。
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