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初恋2 大志side
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体育祭で先輩が大縄に出て遥が1人になる時に一緒にいてほしいと頼まれて、その日は遥と夏彦先輩と一緒に帰ることになった。
ていうか、この2人いつも一緒に帰ってんのかよ。また心がモヤモヤする。
一緒に帰ると伝えたら、突然遥が座り込んでしまった。
どうやら腰が抜けて立てないみたいだ。
「ほら遥。立てないならおんぶ」
「えっ、で、でも」
「いいじゃん。昔はよくやってたんだし」
きっと遥のことだから、おぶってもらうのは申し訳ないなんて思ってるんだろうな。
そんなところも可愛いと思っていると、夏彦先輩も遥に背中を見せて座った。
「俺がおぶる。中里は俺と郡山の荷物持て」
先輩はそう言ったけど、ここで先輩におんぶさせるわけにはいかない。
さっきの話で、俺は先輩にライバル心を抱いていた。
「いやいいですよ。先輩におぶらせるわけには行きません。遥は俺が」
「いいから!荷物持つ方がだりぃんだよ。2人とも先輩の言うことが聞けねぇのか?」
その言葉で、しぶしぶ俺は荷物を持った。
帰り、夏彦先輩におぶられている遥を見ていると顔が赤くて、夏彦先輩の方ばかりじいっと見ていて、そこで悟ってしまった。
遥も、夏彦先輩のこと好きなのか。
でも、諦められるわけがなかった。
本気の気持ちを伝えればきっと今からでも遅くない。
夏彦先輩が気持ちを伝えられずにいる内に、俺が多少強引にでも遥の気持ちを手に入れようと思った。
「遥、好きだよ。本当に大好き」
2人が両想いなことに気づいてしまう前に、はやく遥を手に入れないと。
夏彦先輩は確かにいい先輩だけど、遥だけは絶対に渡せない。
俺が何年片思いしてると思ってるんだ。
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