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見立てデート13
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大志がゆっくり覆いかぶさってきて、もうダメだと思ったその時。
「あぁクソッ!だめだだめだだめだ。俺何やってんだよマジで」
大志が自分で自分の頭を叩いた。
そしてそのまま僕を抱きしめるようにベッドに転がる。やっぱり大志は重かった。
「なぁ遥。ひとつだけ信じてほしいんだ」
「なにを?」
大志は僕の前髪をさらりと撫でて、キスを落とした。
「正直に言うな。俺今めっちゃ遥とヤりたい。このぷるんぷるんの唇にキスできたら気持ちいいんだろうなとか、遥の感じてる声や悶えてる姿は想像の何倍も可愛いんだろうなとか、遥のナカは最高なんだろうなとか、そんなことばっか考えてる」
「大志ってむっつりなんだね」
「健全な男子高校生です」
真顔でそう言う大志が面白くて、クスリと笑ってしまう。
笑うなよ、と優しい声で囁かれて、僕の手はいつの間にか大志の大きな手で包み込まれていた。
「だけど信じてほしいんだ。俺が遥とそういうことしたいって思うのは、誰よりも遥のことが好きだからってこと。あと、俺は遥の身体よりも心がほしいってことを」
「大志」
まっすぐな瞳で見つめられて、なんて言葉を返したらいいのかわからない。
立山先輩のことをまだ諦めることができないことに、なんだか罪悪感を感じてしまう。
「だから俺は遥と恋人になれるまで絶対に手出さない。我慢できなくて抱きしめることはあるかもしれないけど、それは友達のハグだと思って許して」
「うん分かった。許すよ。それに、大志が言ってくれたこと信じる」
笑顔でそういうと、大志の抱きしめる力はさらに強くなった。
「あぁもう、ほんと。俺のものにしてぇよ…お願いだからさ、夏彦先輩のことはもう諦めてくれよ。代わりに俺が一生大事にするから。俺本当に、本当にお前のこと好きなんだよ」
後半涙声になっていて、驚いて顔を上げると大志の目の淵はキラキラ光っていた。
大志が泣くところなんて、初めて見た。
それくらい、僕なんかのことを想ってくれているんだ。
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