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僕らの恋ジジョウ~優しき飼い主様×ニートの野良猫くん~七瀬 翔編【下巻】
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僕は、あいつからの愛を受けて、恵まれているんだなと思った。
話が終わり、お店を出た。
「今日は、ありがとね。いつか兄貴と一緒に実家に遊びにおいでね。」
「はい。ありがとうございます。」
「じゃあ、またね。」
澪さんと別れた後、僕はあいつのことで頭がいっぱいになった。
あいつは・・・、竜彦は・・・、今までどんなふうに孤独と闘ってきたんだろう。
どんなに今まで、苦しかっただろう・・・。
僕なんて、比じゃないくらい。
あいつの目からは、きっとこの世界が毎日、グレーに見えていたに違いない・・・。
* * *
家に帰り、竜彦にどんな顔をして接したらいいか、わからなくなった。
竜彦はソファーにくつろぎながら、テレビを見ていた。
「ただいま・・・。」
「おかえり!あいつ大丈夫だった?疲れたでしょ。」
「うん・・・、少しだけ。」
僕は竜彦に近寄り、自然と抱きしめていた。
「ん?なあに?急にどうしたの?そんなに疲れた?」
「・・・。」
黙ったまま、ただ抱きしめる。
竜彦は、優しく僕の頭を撫でてくれた。
「翔から甘えてくれるなんて珍しいね。なんかあった?澪に・・・、なんか言われたの?」
「・・・、つよがりやがって・・・。」
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