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呼吸
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紙をとりあえず、近くの地面に投げた後で俺はめいいっぱい酸素を吸い込もう、と呼吸をした。
視界の横では名前も知らない植木が、日光に照らされてきらめいている。というか、暑い。
夏を物語るようだった。
頭の片隅で、誰かが勝手に投函していく紙のこと、行き先を把握している謎のストーカーについてを考えてみる。
同一人物がやってるんだろうか。
きっと、この名前の人物について何か思わせたいのだろう。
それがあいつの自分の名なら、こんな風に捨てるみたいにして俺に見せないはず。
あんなにぐしゃぐしゃだと、うっかり見逃すかもしれないから、主張の強そうな彼には向かないと思う。
背伸びをして、遠くを見つめた。
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