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距離と愛着
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真実を知り何かを壊すのが怖くて、俺はなっちゃんとは、妙な距離感で関わっていた。
俺がこんなことに気を遣うなんて理由はひとつだった。
だがそれで引かれても困る。
と。
ぴろろん、と呼び出しの音がした。
「あ、やべ、音を切ってない」
おもむろにポケットから出した小さな四角い育成ゲーム、のボタンを押す。
丸くて可愛い生き物がおかえりなさい、と迎えてくれたが、無慈悲なくらい真顔で設定画面を開いてサウンドを遮断。
。
親のアレルギーの関係でペットをかえなかった俺は、昔からこの手の電子ペットに弱い。
「すきだね、そいつ」
すきというワードに、思わず反応しかけた。
が、冷静に頷く。
「エサ代もかからないし、アレルギーにもなんないしな」
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