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不可解
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「で。俺は、何を言ったんすか」
面倒だなぁと思いながら聞く。明るく適当なノリに徹していないと見えない沼に引きずられそうな気がする。
彼は、にやりと口を開いた。
そしてやけに気取った口調で話す。
『心がいたい、けれど、これは、受け入れようとしているからだしまだ頑張らないと、河辺くん』
微妙にアレンジしてあるがノートに書いていた言葉だ、というか、彼は河辺という名前なのだと知った。寒気と、吐き気もした。
「それを、お前に言った覚えはないけどな」
理解した。やっぱり、あれを見たのだ。勝手に見て一方的に絡んでくるようになっているのにまるでこっちも周知だと頭のなかでできあがってるわけだ。
不気味だ。気持ち悪い。
愉快な頭の中身を想像したくない。
「お前に、一言だってかけてやった覚えはないから」
ストーカーって、みんなこういう思考なんだろうか。
ノートに書きたかった。苦しい、とか、あいつはわけがわからんとかそんなんで良い。
おかしくなりそうだ。
でも読まれているんだった。
そしてそれを目の前で読み上げるだろう。部屋に、なんで居るんだ?あれ?
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