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不意打ち
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あわわ、と狼狽えているとなっちゃんが吹き出した。
「なに、なにその挙動不審」
にやーっと笑われ、俺は焦った。
「いやー、これはぁー、その……」
視線をさ迷わせる。
胸が苦しくなった気がする。
「そうだ、あとで砂浜いこうぜ」
ふと、海を見たいと思った。
なんとなく。
こういうときは、自然に身を任せよう!
「いきなり!? 脈絡どこ」
「青春の夕日を見るんだよ」
あの日、スーパーに出掛けた日のような日差しや空の色とかを、なっちゃんと体感したかった。
「お前、どうした……」
なっちゃんは呆れ気味だったが「わかりましたよ」と答える。
優しいにおいも、あたたかさも俺から離れていく。
動悸は収まらない。
「よっっしゃ!」
俺は、そんじゃなと保健室に向けて跳び跳ねるように廊下を歩いていく。
その後ろを、一緒に行くっつったのは誰なんだよと笑いながら、なっちゃんが歩いてくる。
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