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夕方
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放課後になると、皆思い思いに教室から出てったり部活の練習を始めていた。
外はオレンジの夕陽が照らすから明るいし、それがなぜだか腹立たしい。センチメンタルなことを考えそうな自分を、だめだっ、と追い払って俺は黒板に貼られた時間割プリントをチェックした。
小学校とかのときは、
日直か当番がチョークで書いていたが、高校にもなれば手間は惜しいとでもいうのだろうか、
黒板にマグネットが貼られて、時間割が書いてあるプリントをそこに挟んである。
よーするに、遠くからじゃ見えない。
視力に不安がある人は、先生が出てったあと、前の方に行ってメモして帰るなり、どうせ教科書置いてるからと諦めて帰ったり、近くの人に聞いたりと様々だ。
前の方の人だかりに苦戦していると、俺の近くまで来たなっちゃんが教えてくれた。
「見てきた。明日の授業は、カズマサと、洗濯が二つ、あと、英語で終わり。会議入るらしい」
「さんきゅ。つーか、昨日もほぼカズマサじゃなかった?」
「フフフ、貴様には辛いか」
「……いーよ、洗濯のために生きるから」
字が違ってンじゃねえかと思うだろうが、忙しい若者はこんな風に雑に呼ぶときもあるわけです。
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