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寂しくないよ
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すっ、と、なっちゃんが俺の頬に指を伸ばした。どうかしただろうか。
「大丈夫?」
なっちゃんは、そんなことを聞いた。
俺は箸をご飯につけながら、首を傾げていた。つーっと汗か何かが顔に落ちてきた。しょっぱい。
窓を見ながら食べていたから、クラスのやつらは俺の表情はわからないはず。
しかし今、向き合っているなっちゃんは俺がまだ心配に見えたのだろうか。さっきまでは、喜んでたのに。
「大、じょ、」
大丈夫だと言おうとしたら込み上がる気持ちが止まらなくなってしまった。顔を覆っていると、「どうした、おいー?」
と、少しおどけながら気遣ってくれた。
優しくて嬉しい。
今、教室には幸い、誰も居なかった。
食堂に新メニューだとかなんとかで、ややミーハーなクラスメイトは、大体ちらに向かったからだ。
「なっちゃん……」
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