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邂逅
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ユアは反射的にいつも枕の下に隠しておいた非金属性のナイフを手に取り、土間に続く部屋へ歩いていった。
物陰からそっと入口を除く。
(なんだあれ……)
扉の所に立っている人影は真っ白な着ぐるみの様な状態だった。
(熱病に感染しないようにする為なのかな?)
その時、入口に居た人物とユアの視線が重なった。
「やばい」
ユアはナイフのナイフサックを外して土間の方へ走った。
「死にたくなかったらそこをどけ!」
意識的に耳と尻尾を出して膨らませ、自分を大きく見せる。
白いモコモコを着た人間は暫く棒立ちした後、モコモコを身に纏っているとは思えない速さで近づいてきた。
「くるな!」
静止も聞かず、ユアの前まで来ると、そのまま思い切り、モコモコのままユアを抱きとめた。
「な?!はなせよ!!はなせー!」
「君、病気を生き延びたんだな?」
「だったら何だ!!」
「良かった……」
モコモコはユアを小脇に抱えあげると、着いて来て欲しいと言って家から連れ出した。
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