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新しい生活
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結局、その後ユアが精神的に不安定になることはなかった。
その為、次の日からユアの身体検査と採血が始まった。
起床後、ベッドから出る前に基礎体温を計りそのまま1日1度の採血をする。
その後、脳波や心電図、MRI等の検査を行い他のキマイラや人間との違いを比較した。
それを毎日ずっと続ける。
大体、全ての検査を終える頃には午後になってしまっているため、ユアの自由になる時間は午後から。
その自由時間はベルとアルカナから基礎医学を始め、数学、生物学など、様々な事を教えて貰うことに使った。
「ユア、Ωは一般的に劣勢種だと言われているが、私はそうは思わない。発情期に限って言えば繁殖能力に長けているし、普通に学べる環境があればβは基、αにも負けない学習能力がある。」
ベルはユアに勉強を教える時に時たま、そういった話をした。
「運動能力だって、そうなんですよ?あなたは身をもって知っていると思いますけど。」
アルカナも同じ様な話をユアにした。
「結局、Ωを劣勢種にして弱くしているのは、Ωは弱いと決めつける群衆の偏見なんです。だからユアはそれに囚われずにのびのび生きてください。」
実際、アルカナはΩだが医者で、ベルの助手をし、執刀することだってある。
そんなアルカナがΩだと思っている人は少ない。
「それでも、私達Ωには、発情期というハンデがある。1ヶ月に1度必ず来るし、こればかりはどうしようもないんですよね……抑制剤が効けばいいですけど、効いても体調が悪くなるのには変わりません。」
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