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図書館にて
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(これから一体どうしようか……。)
目下の問題はここでどう生きていくか。
とりあえず、ベルとアルカナが来てくれるまでは食い繋がなくてはならない。
(それに、中央政府がいつ追ってくるかも分からない。)
ここは治外法権の安全領域だとベルは言っていたが、正直、本気で探されたら直ぐに見つかる気がした。
それにだ。
全ての病に効く薬の塊の様なキマイラを中央政府とやらがみすみす逃すとも思えない。
恐らく当分ほとぼりは冷めないと考えるべきだろう。
ベルやアルカナが来てくれるのはかなり先になると考えるのが妥当だ。
(それならここでの生活の基盤はここで築くべきだよな……。この人たち、やりにくいがαの割には嫌な感じしないし……利用できないか?)
問題はどう取り入るか。
「なぁ、ユア。お前これからどうするんだ?行く場所あんの?」
「それをな、今どうしようか考えてたんだ。」
「なら、ウチに来るか?」
「……良いのか?αのお宅にΩがおじゃましても。」
(そっちから申し出てくれるなんて、好都合だ。)
「俺はかまわない。カナタ、良いよな?」
「ああ。僕も構わないよ?」
しかしユアは警戒をする。
トントン拍子でことが上手く行き過ぎている気がしたからだ。
こういう時は直後にピンチに立たされる事が多い。
唇を硬く噛み締め、ユアは気を引き締めた。
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