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お家へ
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「2階に空き部屋あるからそこを使ってくれ。俺の部屋も2階だから案内する。」
ロランはそう言うと、カナタをほっぽらかしユアを引っ張って2階へ向かった。
無機質な壁に囲まれた廊下はうっすらと青く発光していて美しかったが、何処か寂しい。
そして、そこら中からαの雄の匂いがする。
発情期で過敏になっているのかもしれないが、ユアは自分がロランの匂いに過剰な反応をする事に気づいていた。
(おかしい。地上にいた時も一応αであるベルと一緒に暮らしてたのに……アルカナが魂の番だったから俺には影響なかったとか?)
思春期の、安定しない年齢同士だからだろうか。
それとも……?
『会えば一瞬で分かりますよ。』
唯一無二の相手が傍に居るからか……。
アルカナとベルは特別だった。
お互いがお互いのオンリーワン。
だが、魂の番に出会える確率はとても低い。
ユアが追われてハイドラに逃げ込まなければ会うことはなかった。
そんな出会いが運命だなんてムカつく。
信じたくない。
実の家族が皆死んでしまったのも、新しい家族と引き離されてしまったのも。
全てが運命。
(運命なんてクソ喰らえだ。)
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